よもぎは日本中どこにでも生えている植物です。春になれば道端にも生えてくる。でも、スパのトリートメントオイルに使えるよもぎと、そうでないよもぎは、採取する場所と時期と処理の方法で大きく変わります。Dawn Light Ember Groveが毎年5月に里山でよもぎを採取するのは、そのためです。
よもぎの主な成分と肌への作用 ¶
よもぎには、シネオール(抗炎症作用)、ツヨン(血行促進)、フラボノイド類(抗酸化)が含まれています。肌に使用すると、血行を促進しながら炎症を抑える、という一見矛盾した作用を同時に持ちます。これが、筋肉のこわばりと肌の炎症が同時に起きやすい秋冬のトリートメントに向いている理由です。夏は柚子と緑茶のブレンドを使いますが、9月以降はよもぎの割合を増やしていきます。
採取場所と時期が品質を決める ¶
よもぎは農薬や除草剤が使われた土地の近くに生えているものは使えません。Dawn Light Ember Groveでは、薬草師の田中さんに教えていただいた松本市郊外の里山の採取地を使っています。採取は5月上旬から中旬、葉が若くて柔らかい時期に行います。この時期のよもぎは精油成分が最も高く、乾燥後の香りも豊かです。
乾燥と浸出の工程 ¶
採取したよもぎは、茎を取り除いて葉だけを選別し、スタジオ裏の乾燥室で3週間ほど陰干しします。直射日光に当てると精油成分が飛んでしまうため、風通しのよい日陰で乾燥させます。乾燥後、有機ホホバオイルに4〜6週間浸出させてよもぎ浸出油を作ります。この浸出油に、柚子精油や生姜精油をブレンドして、季節ごとのトリートメントオイルが完成します。
市販のよもぎ製品との違い ¶
市販のよもぎ製品の多くは、よもぎエキスを合成溶媒で抽出したものか、よもぎ香料を添加したものです。Dawn Light Ember Groveが使うのは、植物を油に直接浸出させた浸出油のみです。成分の種類は少ないかもしれませんが、植物そのものの複合的な作用が残ります。橘 澄子「食べられるかどうかを基準にする」と言うのは、このような考え方から来ています。
よもぎは、手間のかかる素材です。採取から完成まで2ヶ月近くかかります。でも、その時間が、トリートメントの質に直接つながっていると思っています。